理事長の新年ご挨拶

東京鍼灸マッサージ協同組合の組合員の皆様 あけましておめでとうございます。理事長の上田孝之でございます。

未だに新型コロナ感染症の影響を受けている状況ですが、すでに医療機関においては「医療崩壊」が叫ばれるほどに悪化の傾向を辿っています。コロナの影響が一日も早く収束して、また多くの患者さんが私たちの鍼灸、マッサージ施術を何らの躊躇いもなく、濃厚接触などを理由として避けられてしまうことのないように受けられ、そして、一日も早く安定した患者さんの確保ができますことを願うばかりです。

さて、療養費という保険の取扱いに着目して見ますと、本年はせっかく受領委任の取扱いを始めた保険者において、過度頻回を償還払いに戻すことができる事務処理が7月から開始されてしまいます。これは、初療から2年経過後も月に16回以上の施術を5ヶ月にわたって受けている患者さんには、保険者の判断で患者や施術管理者に通知した上で、その後、施術管理者から提出される「頻回施術が必要な理由」、「施術計画」等の内容でも疑いが解消されない場合に、この患者さんの取扱いを「保険者の裁量」で償還払いにすることができるというものです。長期・頻回の施術が受領委任の取扱いから外されるということですから、患者にとってはマイナスの制度設計の導入となります。療養費は使い勝手がどんどん悪くなってきています。

直近の最新情報として厚生労働省が公表した平成30年度(2018年度)データによれば、はり・きゅう療養費は416円と前年と同額で、あん摩・マッサージは740億円と対前年比プラス7億円となっています。療養費の取扱いの規制が今後も用意され、保険者からの調査を始めとする引き締め・抑制が今後とも強まっていくことが予想されます。

それでもあきらめずに療養費を一件でも多く取扱ってまいりましょう。期間回数制限が導入されていた平成14年までは70億円程度に過ぎなかったはり。きゅう療養費がここまで順調にその取扱高が伸びてきたのは嬉しいことでした。現在の取扱高の伸び率は今後は期待できないものになりそうですが、それでも皆さんのお力を得ながら、少しでも前に進めるように協同組合の総力を挙げて取組んでまいります。今後は審査会の体制が少しずつ立ち上がっていくことでしょうし、また、早速にも受領委任の取扱いに係る施術管理者になるための2日間の研修の受講が東洋療法研修試験財団の仕切りで開始されます。保険者が団体に対しては諸連絡を行わずに無視したり、直接施術管理者とやり取りをすることを強要したり、公費負担に係る医療助成費の取り扱いもますます自治体独自の運用が強化されるなど、施術者団体である私どもに対する保険者の圧力も強化されることが予想され、なかなか楽な事務処理をさせてはくれない厳しい状況はこれからも続くことでしょう。

しかし、これらの難題を乗り越えながら、私たち東京鍼灸マッサージ協同組合は、本年も患者さんの保護と組合員の皆様の保険取扱いをはじめとした施術にあたっての後方支援策をしっかりと行ってまいります。

そのためにも、私を筆頭にした役職員一同、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

令和3年元旦
東京鍼灸マッサージ協同組合  理事長 上 田  孝 之