新年のご挨拶

新年おめでとうございます。東京鍼灸マッサージ協同組合理事長の上田孝之です。

一昨年から引き続いているコロナ禍は一旦収束をむかえたものと安堵していたのもつかの間、変異株の広がりに新たな不安要素が提起されてしまいました。患者さんが減少傾向にある中、なかなか復活の兆しを見いだせない厳しい現況におかれてはいますが、この難局を何とかして乗り越えて参りましょう。そのためにも私ども東鍼協は本年も全力で組合員の先生方を支援して参ります。

本年6月に実施予定の療養費料金改定にあたっては、残念ながら先行きが明るいものとは決していえないのです。若干の料金の引き上げがあっても、20円とか30円の微々たる小幅な引き上げに終始するのであれば、治療院の経営には何らの参考にもなりません。むしろ、私たちが期待してやまない「訪問施術料」の新設に向け大いに議論していただき、有益な保険取扱いになるよう関係者に対して、私たちも積極的に働きかけていこうではありませんか。

療養費の取扱いの拡大路線を目指す私どもではありますが、それを阻止するかのように、健保組合を中心とした不払いの取組みが本年は激化することが想定されます。具体的には、あはき療養費に添付する医師の同意書にいろいろ難癖をつけ、不備返戻や不支給決定をするということなのです。例えば、

  • 同意医師に対して「本当に医師による適当な治療手段がなかったのでしょうか?」と文書照会し、医師から「治療手段はあったが患者が希望したから同意書を出しただけ」との回答を引き出すこと。
  • 初診日と同意書作成日と施術開始日が同じであれば支給を認めないとすること。
  • 医科の診療報酬明細書にあはきの傷病名がないと認めないとすること。
  • 療養費同意書交付料の算定がないと認めないとすること。

等、理不尽な対応が本年は拡大していくことが想定されているのです。

私どもはこれら保険者が行う国の通知の趣旨を無視した取組みには断固闘って参ります。それが東鍼協組合員の先生方の安定した収入の確保に繋がるとともに、患者さんが保険であはき施術を受けられることの広がりにも寄与することが期待できると考えるからです。

本年は3月9日(水)から3月11日(金)まで第3回健康施術産業展東京からだ『ケアEXPO東京’22』と題されたイベントが有明の東京ビッグサイトで開催されます。中日の3月10日(木)には、私もセミナー講師としてお話をさせていただきます。あはき業界を盛り上げていくためにも尽力いたします。会員の皆様のご来場をお待ちいたしております。

最後に、私どもは幹部執行部を中心に事務局も一体となって、組合員の皆様をお支えいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。