新年のご挨拶
東京鍼灸マッサージ協同組合(東鍼協)に結集される組合員の皆様
あけましておめでとうございます。理事長の上田孝之です。昨年は相変わらずのコロナ禍の中、むしろ年末には感染拡大傾向となったまま新年を迎えてしまいました。当然ながら私たちの治療院へ来ていただく患者さんの数も伸び悩むどころか激減状態が継続しています。
私ども東鍼協が共同事業として取扱いをさせていただいている組合員の皆様からの療養費支給申請書の提出件数も減少傾向が継続していることから見ても、各施術所の経営は極めて困難な状況に置かれていることが分かります。
事実、厚生労働省が公表した療養費の取扱いの推移によりますと、平成14年度(2002年度)以降20年間に亘りずっと右肩上がりで伸びて参りましたが、今回の発表では、はり・きゅう、あん摩・マッサージともに減少したことが明らかとなっています。せっかく受領委任の取扱いが制度化されたにもかかわらず、保険者側の患者調査や審査会からの返戻が頻繁に行われ、健保組合は全体のわずか20%程度しか受領委任の取扱いを認めないことから、療養費の使い勝手が極めて悪い状況を打開できず、その結果、申請件数の伸び悩みや減少を招いてしまっていることは明白です。激減する療養費に対する具体的な対策と適正化に対する対応策はどのようにすべきなのでしょうか。
東鍼協の理事長として、療養費審査会や保険者による数多くの意見や申し出に応酬し、不支給処分の際には審査請求によって処分取消から支払いへと繋げて参ります。これらの取組みを通じで、結果として組合員の皆様が少しでも安心して日々の治療ができるようにお助けして参りたいと存じます。
組合員の先生方のご尽力もあり、私たち東鍼協の正会員も現在173名の優れた治療家が療養費の請求をされています。併せて、当方が主催する各種講習会にも参加され、技能の習得・向上に努められています。私ども東鍼協は引き続きこれらの事業を力強く展開して参る所存です。
本年は今の品川区西五反田のTOCビル解体に伴って、年度内には同じ品川区内に移転先を定め、新事務所にて気分も新たにして業務を執り行う予定です。
私ども東鍼協は、本年も組合員の皆様が療養費支給申請書を1件でも多く取扱えることができるように努力して参ります。保険者や審査会からの不備返戻や不支給処分につきましては、どうぞ遠慮なくご相談願います。
適格な反論や不服申し立ての審査請求を行うことにより、療養費の申請を堅持して参りましょう。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
東京都知事認可 東京鍼灸マッサージ協同組合 理事長 上 田 孝 之